こんにちは、老後の自分年金(目標 4,000 万円)を作るために、まず個人型確定拠出年金(iDeCo)を中核に据えて積立投資をしている外資系中小企業勤務の山丘はなお(40 代)です。
NISA についてどのような物なのか、どうやって使っていくと良いかまとめました。
前回のポイント
- 確定拠出年金には積立 NISA を合わせて使う
- 一般 NISA はあえて言うなら個別株で一攫千金狙い
- NISA もネット証券を利用したほうが良い
今回は、確定拠出年金と合わせて使用するのに最適な積立 NISA で、どのように積立を進めていくのか、私が取った方法を中心にまとめます。
今回のポイント
つみたて NISA でどうやって積み立てるか?
無事つみたて NISA の口座を開くことが出来て、さっそく積立をはじめようとなったときに一番悩むのは何を積み立てればよいのか?ということでしょう。
ベストな状態とはできるだけ低い手数料で、できるだけ長い期間、年間 6%前後の利回りで、投資中は投資していることを忘れてしまうくらい自動的に投資してくれるような積立なのですが、そんな都合の良い投資対象はあるでしょうか?
結論としては確定拠出年金のときと同じく、先進国を中心に全世界に投資する株式のインデックスファンドを積み立てればそれなりにメチャクチャな結果にはならないのではないか?となります。
色々考えるのが面倒な場合は、
- つみたて NISA の投資信託検索画面で国際株式-全世界株式で検索
- 手数料が一番安い投資信託を毎月 33,333 円(年間 40 万円)購入するように定期買付設定
するだけで終了。あとは積み立てていることすら 20 年間忘れているというのが現時点では一番お手軽と考えられます。
私のつみたて NISA 利用方法
そうは言っても何か少し違ったことをしてみたいと考えたため、私の場合は 2019 年から SBI 証券のつみたて NISA で次のように積み立てています。
積立商品
- eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 信託報酬 0.154%以内
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド 信託報酬 0.176%程度
- SBI・先進国株式インデックス・ファンド 信託報酬 0.09549%~ 0.1022%程度
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド 信託報酬 0.162%程度
これらの商品を毎週
- eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 769 円 (10%)
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド 1,538 円 (20%)
- SBI・先進国株式インデックス・ファンド 2,307 円 (30%)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド 3,076 円 (40%)
それぞれ末尾の割合になるように買付して、週毎に 計 7,690 円、毎月 30,760 円 ずつ SBI 証券にて投資信託積立設定をしています。
年間の手数料は?
一年間を 52 週間として、この割合で買い付けた場合の年間手数料(信託報酬)はどのようになるでしょうか? SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド一本だけ積み立てた場合との比較はどのようになるでしょうか?
信託報酬は保有している金額に対して一定の割合で計算されるため、以下のようになります。
投資対象 | 信託報酬 | 52 週間(1 年)積立 | 信託報酬年額 |
---|---|---|---|
eMAXIS Slim(TOPIX) | 0.154%以内 | 39,988 | 62 |
SBI・新興国株式インデックス | 0.176%程度 | 79,976 | 141 |
SBI・先進国株式インデックス | 0.09549%~ 0.1022%程度 | 119,964 | 123 |
楽天・全米株式インデックス | 0.162%程度 | 159,952 | 259 |
計 | 0.146 % 程度(計算) | 399,980 | 584 |
SBI・全世界株式インデックスを 399,980 円購入した場合の信託報酬は、年間 0.1102% 程度とされているので 440 円。購入する金融商品の割合は(米国 55%、米国以外の先進国 35%、新興国 10%)で、私の積立内容に比べると新興国株式が少し少なめという配分になります。
手数料だけなら色々考えずに、SBI・全世界株式インデックスだけでも良いのではないかという気になってきました。
運用成績は?
2020 年 11 月現在の、私のつみたて NISA 運用実績は
年 | 投資額(円) | 損益(円) | 損益(%) |
---|---|---|---|
2020 | 346,050 | 15,318 | 4.4% |
2019 | 361,430 | 22,423 | 6.2% |
という状況になっていて、2 年前から世界の株式市場はそれなりに上り調子であったため今の所プラスです。
このまま順調に 20 年間積立が進んでいってくれた場合、おそらくSBI・全世界株式インデックス・ファンドと同程度の成績(年利 6%前後)となるのではないかと想像しています。
iDeCo + つみたて NISA の自分年金想定
現時点での個人型確定拠出年金(iDeCo)とつみたて NISA による自分年金の想定をまとめます。
今後もいままでとほぼ同じに年間利回りが推移すると、引退時には 3,300 万円程度の資金になっていると考えられます。
老後 2000 万円問題はクリアーできそうですが、老後の自分年金(目標 4,000 万円)には 700 万円程度足りない計算となります。追加で毎月 1 万円程度つみたて NISA で購入している投資信託と同じものを買って積み立てていけば 20 年後には目標を達成できそうです。
個人型確定拠出年金(iDeCo)
DC ニッセイ外国株式インデックス
のみ、毎月 23,000 円積立。
- 20 年、毎月 23,000 円積み立て、企業型確定拠出年金から 200 万円年金資金移動
- 元本 752 万
- 利息 1,167 万
- 合計 1,869 万円
- 積立最後に暴落し-18.9%となった場合、約 1,515 万円
つみたて NISA
下記投資信託を毎週積立。年間約 40 万円。
- eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 769 円 (10%)
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド 1,538 円 (20%)
- SBI・先進国株式インデックス・ファンド 2,307 円 (30%)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド 3,076 円 (40%)
- 20 年、毎月 33,300 円積み立て 年利 6.0%
- 元本 799 万
- 利息 719 万
- 合計 1,518 万円
- 積立最後に暴落し-19.7%となった場合、約 1,200 万円
20 年間で 0 から老後の自分年金 4000 万円を作るにはどうすればよいか?
私の場合は、企業型確定拠出年金から 200 万円程度の年金資金を移動できたため、確定拠出年金+つみたて NISA に少し足すだけで 4,000 万円の自分年金を作ることができそうです。
では、0 円から 20 年で現時点で老後の自分年金 4000 万円を作るにはどうすれば良いか考えてみます。
だれがやっても同じような結果になりそうな再現性の高い方法は以下のとおりです。
- 確定拠出年金でなるべく運用コストが安い全世界株式インデックス型の投資信託を購入 毎月 23,000 円 (年利 6% 非課税 1,050 万円程度)
- つみたて NISA でも同じく運用コストが安い全世界株式インデックス型の投資信託を購入 毎月 33,300 円 (年利 6% 非課税 1,500 万円程度)
- つみたての投資信託で運用コストが安い全世界株式インデックス型の投資信託を購入 毎月 35,000 円購入 (年利 6% 課税後 1,600 万円程度)
- それ以外にもなるべく節約して貯蓄。ただし、節約しすぎて今の生活を犠牲にしない
毎月、91,300 円を 20 年間積立投資することができれば、目標 4000 万円は達成できそうです。
でも、毎月 91,300 円を投資するというのは、すべての人が気軽にできるという金額ではありません。その場合はどうすればよいでしょう?
目標額を下げるという手もあります。もう一つに投資期間を長く取るという方法もあります。
30 年間で 0 から老後の自分年金 4000 万円を作るにはどうすればよいか?
投資期間を 30 年とることができれば次のようになると考えられます。
- 確定拠出年金でなるべく運用コストが安い全世界株式インデックス型の投資信託を購入 毎月 23,000 円 (年利 6% 非課税 2,250 万円程度)
- つみたて NISA でも同じく運用コストが安い全世界株式インデックス型の投資信託を購入 毎月 18,000 円 (年利 6% 非課税 1,760 万円程度)
積立投資は複利で増えてゆくため、投資期間を 10 年追加することで途端に毎月の積立額が半額以下の 41,000 円になりました。
確定拠出年金は拠出額の変更が年に 1 度だけなので、常に満額かけておいて、収入に応じて投資額を変更できるつみたて NISA で調整できるようにしたほうが良いでしょう。
余裕が出てきたら投資額を限度額の月 33,300 円まで増やせば、より大きな資産額を狙うこともできそうです。
債権との組み合わせでリスクを抑える等の手法もあると思いますが、生活している以上銀行預金などにある程度貯金する事を考えると、株式だけで良いのではないかと個人的には考えています。
どうなんだろう NISA の終わりに
確定拠出年金とつみたて NISA について、おそらく誰がやってもそれなりの結果になるだろうという方法で、老後資金を用意するにはどうすればよいかまとめてみました。
アセットロケーションや株式と債券のリスク/リターンについては、もっと詳しく書くこともできると思いますが、大枠で年利 6%くらいの投資商品を 20 年以上積立していくと、毎月の積立額が低くても、かなりまとまった資金が準備できる可能性を高くすることができる。と考えられます。
積立資金をそんなに用意できない!という場合は、投資期間を長く取ることで目標を達成することも出来ます。若い方は、まずは確定拠出年金を満額拠出できることを目標にしてみてはいかがでしょうか?
iDeCoやNISAで投資をするならネット証券がおすすめです。
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