こんにちは、老後の自分年金(目標 4,000 万円)を作るために、まず個人型確定拠出年金(iDeCo)を中核に据えて積立投資をしている外資系中小企業勤務の山丘はなお(40 代)です。
確定拠出年金についてどのような物なのか、どうやって始めたらを良いかまとめました。
今回からは、確定拠出年金にプラスして投資することで自分年金をさらに強化できる NISA について書いていきます。
今回のポイント
確定拠出年金だけでは間に合わない
確定拠出年金について調べたところ、私の状況では、iDeCo だけでは老後の自分年金(目標 4,000 万円)には間に合わない事が判明しました。
私の個人型確定拠出年金(iDeCo)状況
DC ニッセイ外国株式インデックスを SBI 証券の iDeCo 口座で積立しています。
2015 年 6 月~ 2020 年 5 月の 5 年間にこの投資信託に投資したとすると・・・
- 最大+32.3%増えた
- 最大-18.9%減った
- 平均で見ると 5 年間では年利+6.6%だった
DC ニッセイ外国株式インデックス 目論見書 2020.8.21より
この成績で 20 年間積立投資をしたとすると
- 20 年、毎月 23,000 円積み立て、企業型確定拠出年金から 200 万円年金資金移動
- 元本 752 万
- 利息 1,167 万
- 合計 1,869 万円
- 積立最後に暴落し-18.9%となった場合、約 1,515 万円 (正確には 19 年目まで年利 6.6%で 20 年目が-18.9%だともう少し少なくなります)
4,000 万円という目標にはiDeCoだけでは足りない。圧倒的に足りない。平均の成績を出したとしても 2,000 万円、ワーストケースなら 2,500 万円も足りません(引退時に+30%になるベストケースだと 運用結果は 2,500 万円近くになり、かなり楽になるのですが楽観視しないためにも考えないでおきます)。
確定拠出年金だけで自分年金の目標に足りない場合に何か良いものは無い? 答え:NISA が有る
世界全体の株式に積み立てる投資信託を 30 年続ければ、老後 2,000 万円問題はなんとか解決できそうです。しかし、2,000 万円で足りるかというと、ある人は足りるだろうし、ある人はもっと欲しいかもしれません。
目標に足りない場合には、何か良い物はないでしょうか?できれば手数料が安く、税制優遇措置が有るような物が・・・
あります。それが 日本版個人貯蓄口座(NISA:Nippon Individual Savings Account) です。
NISA の良いところ
確定拠出年金では掛け金に対する所得税と住民税の控除、利益に対する非課税、受取時の税金優遇という税制優遇措置が設けられていました。
では、NISA はどんな優遇処置があるのでしょうか?
NISA は株式や投資信託などの売却益、配当金が非課税になります
通常の証券口座で取引した場合
- 配当金(利息)には 20% 程度(2020 年現在 20.315%) の税金
- 売却益には 20% 程度(2020 年現在 20.315%、申告分離課税) の税金
が引かれてしまいますが、これらが無税。これは大きいです。
NISA には一般 NISA はとつみたて NISA の二種類がある
NISA の口座には一般 NISA とつみたて NISA の二種類があります。購入可能な金融商品や使用可能な期間が異なってきます。
一般 NISA | つみたて NISA | |
---|---|---|
対象者 | 日本在住口座開設の 1/1 現在で満 20 歳以上 | 一般 NISA と同じ |
投資タイミング | 積立・好きなタイミングで | 積立 |
年間限度額 | 40 万 | 120 万 |
非課税期間 | 20 年 | 5 年 |
対象商品 | 国の基準に合う投資信託 | 株式・投資信託 |
金融機関変更 | 1 年に一回変更可能 | 一般 NISA と同じ |
もちろん、個別株で 10 倍になりそうな銘柄に 120 万円かけて、売却益に通常かかる 20%あまりの非課税処置を十分満喫する。という夢のある使い方も出来ますが、そこまでうまい話はそうそう転がっていません。
確定拠出年金(企業型、個人型(iDeCo))と組み合わせて使用するなら、20 年に渡って投資が可能な つみたて NISA 一択でしょう。対象商品も国の基準に従って選ばれているため、無茶なリスクを取ったり、高額な手数料が必要になる商品は少なくなっています。
つみたて NISA だとどれくらい資産が増やせそうか?
将来の事はだれも予想できないのですが、投資信託は過去の実績からあるていど未来の成績の目処をつける事ができます。
つみたて NISA で SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンドを積み立てるとどのような結果となりそうでしょうか?
2015 年 6 月~ 2020 年 5 月の 5 年間にこの投資信託に投資したとすると・・・
- 国内・海外の株式(米国 55%、米国以外の先進国 35%、新興国 10%) インデックス型
- 最大+33.4%増えた
- 最大-19.7%減った
- 平均で見ると 5 年間では年利+6.0%だった
という成績が書かれています。SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド目論見書 2020.8.13
つみたて NISA では毎年 40 万円まで積み立てることができるので、ここでは毎月 33,300 円ずつ積み立てるとします。複利計算してみると。
- 20 年、毎月 33,300 円積み立て 年利 6.0%
- 元本 799 万
- 利息 719 万
- 合計 1,518 万円
- 積立最後に暴落し-19.7%となった場合、約 1,200 万円
色々考えず地道に積立するだけでこれだけになるというのはかなり優秀なのではないでしょうか?一旦積み立て始めたら 20 年間忘れてしまえば良いくらいです。
iDeCo + 積立 NISA で、世界がひっくり返らない限りは 3,000 万円程度は準備することができそうです。
では一般 NISA の場合は?
一般 NISA での投資可能額は 120 万円です。10 倍になる株を買うことができればほぼつみたて NISA の 20 年分に匹敵します。
ところで 10 倍になる株なんてそこらにゴロゴロしているでしょうか? ちょっとそういう話はあまり聞かないです。プロの投資家が専門に運用するアクティブ型の投資信託でも、つみたて NISA で購入できるインデックス型の投資信託を成績で超え続けることは難しいと言われています。
ましてや素人の我々が専門家を超えることができるのか?相当努力が必要でしょう。
ちなみに日本株だと 2019 年は 3 銘柄が 10 倍達成。2018 年が 5 銘柄。日本で購入可能な会社の数は 3,732 社(2020 年 11 月現在)上場会社数・上場株式数だそうです。無理ゲー。
つみたて NISA が始まる前に、私は一般 NISA で個別株、商品 ETF、投資信託などを買っていましたがプラスにはなりませんでした。つみたて NISA で長期間積み立てたほうが自分には向いていると思います。
NISA の はじめかた
個人型確定拠出年金(iDeCo)の口座が有る金融機関と別々でもかまいません。その時キャンペーンなどで何か得だったり、面倒なので個人型確定拠出年金(iDeCo)をやっている金融機関をそのまま使ったりして良いでしょう。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の始め方で書いたとおり、よほどの思い入れや義理が有ったとしても対面の証券会社・銀行で口座を開くのはやめましょう。
つみたて NISA で購入できる投資信託は、確定拠出年金で購入できるものと同じく金融機関にとって殆ど儲けが出ません。余計な別の金融商品を買わされ、彼らの養分となるだけです。(超絶お金持ちの方はおそらく別の対応をされるかもしれませんが、そういう人たちは NISA とか使いませんよね。きっと)
楽天証券だと楽天ポイントが貯まったり、カード決済出来てさらにポイントがついたりとポイントマニアには嬉しい特典がついていたりします。
まったく口座がない状態から申し込んだ場合、実際に取引できるまでは一ヶ月ほど必要なので思い立ったらとりあえず証券会社に口座を作ることから始めましょう。
つみたて NISA の手数料
つみたて NISA に必要となる手数料も、ネット証券で購入できる多くのインデックス型投資信託では低く抑えられています。
- ネット証券なら つみたて NISA の購入手数料はゼロ
- 投資信託の運用管理費(信託報酬)は必要
- 換金時の手数料もネット証券なら無料のものが多い
できるだけ低い手数料で、できるだけ長い期間、年間 6%前後の利回りで、投資中は投資していることを忘れてしまうくらい自動的に投資してくれる状態にするには、ネット証券で口座開設をしてつみたて NISA を利用するのが一番と考えます。
次回はつみたて NISA をどのように使っていくのか、私の利用方法を中心に説明していきます。
iDeCoやNISAで投資をするならネット証券がおすすめです。
コメント